「見える」と「見られる」の違い - 公益財団法人国際文化 ...

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「見える」と「見られる」はどちらも中国語では「看得见」「能看到」となるので、生徒 ... これらの例文は、「見える」「見られる」のどちらも使うことができます。

2. 財団法人国際文化フォーラム TOP 今日日本 人物采访 雑学博士 教学設計 声の広場▼ ヒント箱▼   2004年7月 「見える」と「見られる」の違い 「見える」と「見られる」はどちらも中国語では「看得见」「能看到」となるので、生徒には使い分けが難しい。

どのように違いを説明すればいいでしょうか。

ここでは「見える」と「見られる」は、何かを見て目で感じる時に限定して取り上げます。

まず、「見える」を使う例文を見てみましょう。

めがねをかけると、新聞の字がよく見えます。

これはめがねをかけることによって、字を見るという目の「機能」がよく働くようになったことを表しています。

また、「目の前が一瞬見えなくなった」という場合も、何らかの原因で目の「機能」が一時的に働かなくなったことを表します。

このように、目の「機能」を問題にする時には「見える」を使います。

次に、「見える」「見られる」どちらも使える場合を見てみましょう。

ここから海が見えます/見られます。

晴れると富士山が見えます/見られます。

これらの例文は、「見える」「見られる」のどちらも使うことができます。

2.、3. は、「ここから」「晴れる」という条件を付加することによって、「見える状態」になることを表しています。

ただし、両者のニュアンスは少し違います。

「見える」は、意思に関わりなく対象が目に入ってくる状態だといえます。

一方、「見られる」は、話者が「ここから」「晴れる」という条件を作為的にとらえ、可能性として「富士山を見ることができる」と判断したと考えられます。

つまり、「見える」は自発的であり、「見られる」は可能性に重点が置かれています。

次の例文を見てください。

正月、日本では着物を着た女性の姿が見られます。

この文には「正月、日本」と条件がかなり限定されています。

話者が作為的に条件を表し、その結果、そのような可能性や機会を持つことができる場合は、「見られる」のほうが自然です。

逆にいうと、着物姿を見る条件として、正月や日本が欠かせないということです。

しかし、正月や日本という条件をはずし、話者の眼前の様子を述べる場合は、「着物を着た女性の姿が見えます」と言っても不自然にはなりません。

さて、次のような誤用をよく目にします。

(×)街のいたるところにゴミが見えます。

これは自発的なニュアンスを持つ「見える」をそのまま用いたことによる誤用だと考えられます。

また、発話意図から考えると「見られる」を用いてもしっくりきません。

この文は、「いたるところ」を使っているように、ただ目で感じたことを述べたものではなく、観察をした結果、ゴミがたくさんある、汚いといった判断や心理面も関係するので、「目立つ」や「目につく」などが表現として適切です。

ところで、1.の「よく」は「くっきり」「はっきり」「きれいに」というような意味です。

2.、3. に「よく」が付くとどうでしょうか。

「ここからは海がよく見えます」「晴れると富士山がよく見えます」、これらの場合も、1.と同様の意味となります。

この時、「見られる」は使えません。

では、「見られる」に「よく」が付くとどうなるでしょうか。

例えば、「正月、日本では着物を着た女性の姿がよく見られます」の場合、「よく」は「頻繁に」という意味になります。

この時、「見える」は使えません。

「見える」と「見られる」は、中国語に置き換えて対応できる場合もありますが、両者を使い分けるには、日本語からのアプローチが大切になってきます。

加納陸人 文教大学教授/『日語』日本側主任編集委員 SelectMenu--------------------------------------------------------------- 「見える」と「見られる」の違い 読み手・聞き手の注意を促す過去形の用法 体言止めの効果 「の(ん)だ」の気をつけなければならない使い方 「~のです」と「~んです」 副詞に付く「に」と「と」 文型の教え方(2) 文型の教え方(1) 「絶対に~ない」と「決して~ない」 「わかりました」と「大丈夫です」 体と時制に関する問題 時制に関する問題 「~まで~ない」 「~ですが」と「~ですけど」 「お好きでしたね」と「お好きですね」 「~ために」と「~のように」 「さっそく」の使い方 「~を通して」と「~を通じて」 「ご」+「名詞」の使い方 「~しました」「~していました」 「方がいい」の表記の仕方 「~の時」と「~の時には」 「どうぞよろしく」と「どうぞよろしくお願いします」 「私」の読み方 「に」と「で」 「あなた」の使い方



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