様態の「~そうです」・動詞 | 日本語教師の広場

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次の「動詞+そうです(とれそうです)」は、同じ意味でしょうか。

1ー(1)吉田さん、コートのボタンがとれそうですよ。

2ー(1)A:このカーディガン、ビーズの ... 日本語教師の広場 様態の「~そうです」・動詞 メニュー 日本語教師の広場TOP 様態の「~そうです」・形容詞 様態の「~そうです」・動詞 様態の「~そうです」・動詞 「動詞+そうです」 次の「動詞+そうです(とれそうです)」は、同じ意味でしょうか。

1ー(1)吉田さん、コートのボタンがとれそうですよ。

2ー(1)A:このカーディガン、ビーズの刺繍が素敵ですね。

B:でも、そのビーズ、すぐとれそうですよ。

同じ「とれそうです」を使っていますが、意味は異なります。

1ー(1)はコートのボタンを見て、直感的に今「とれそうだ」と言っています。

2ー(1)は、今はとれそうではありません。

でも、将来的にとれる可能性が高いと言っています。

1ー(1)は形容詞のときと同じで目で見て感じたことを直感的に述べています。

2ー(1)は、今見て、その外観から、将来どうなるかを述べています。

1-(2)このワンピースは 売れそうですね。

2ー(2)来年は、アースカラーが流行しそうです。

1-(2)は、先ほど説明したように、ワンピースを見て、 直感的に「売れそうだ」と言っています。

では、2ー(2)も、何かを見言っているのでしょうか。

ちょっと1-(2)とは、違いますね。

「動詞+そうです」は2-(2)のように、今見えていないことでも、 状況からその将来を予想して述べるときにも使います。

ただし、その直感的な状況判断は、視覚を使っていると考えられます。

ショーウィンドーに、アースカラーを飾っている店が多かったことを 思い出し、頭の中でその情景を見ているのかもしれません。

「動詞+そうです」には、このように二つの使い方があります。

1-(1)(2)の今の様子を述べる表現 ・あのトラックの荷物、落ちそうですね。

・火が消えそうです。

・こんなにつぼみがふくらんでいます。

もうすぐ花が咲きそうです。

●この表現は、「形容詞+~そうです」と近いですから、やさしいですね。

2ー(1)(2)の今の様子・状況(実際に見えていなくてもよい)から 将来の展開、可能性を述べる表現 ・この景気の良さなら、輸出は増えそうだ。

・午後は、山田先生の統計学か・・・。

寝そうだな。

・(今はまだ、春です)今年の夏は、暑くなりそうです。

・この仕事は、あと30分ぐらいで終わりそうだ。

●この表現は、今実際に目に見えているものについて いうのではないので、少し難しいですね。

「動詞+そうです」の否定形 (1)雨はふらな(さ)そうです。

(2)雨はふりそうにもありません。

雨はふりそうにありません。

雨はふりそうもありません。

(1)の否定形の形として、今は「さ」を入れる傾向にあります。

(2)の否定形では、「にも」と二つ入れる場合と、 「に」か「も」の一つだけを使う場合があります。

「も」を入れると、話し手の否定の気持ちが強調されます。

「動詞+そうです」の注意点1 「動詞+そうです」は、次の展開を予想する表現ですから、 動きや変化を示す動詞を使います。

話し手の意思を表す動詞には、使えません。

×・今日は早く家へ帰りそうだ。

○・今日は早く家へ帰れそうだ。

×・資料がそろっているので、いい論文が書きそうです。

○・資料がそろっているので、いい論文が書けそうです。

「動詞+そうです」の注意点2 ある研究によると、学習者は 「形容詞+そうです」は、よく使いますが、 「動詞+そうです」の、特に2は、あまり使わない(使えない)そうです。

「動詞+そうです」の1 ・雨が降りそうです。

・火が消えそうです。

1の導入・練習は、やさしいので、形容詞と同じ方法で、できます。

そこで、定着率もよくなります。

「動詞+そうです」の2 ・道が混んでいるので、到着まで、あと2時間ぐらいかかりそうだ。

・今年は、雨が多かったので、サクランボの値段が上がりそうだ。

2の導入・練習は初級では、なかなか難しいので、あまり定着しません。

「動詞+そうです」比喩 最後に、「動詞+そうです」を使った、比喩表現も書いておきます。

・勉強が大変で、死にそうです。

・頭が痛くて、割れそうです。

・なんて冷たいんだ。

手が切れそうだ。

「動詞+そうです」はこれで終わりにします。

「形容詞+そうです」を、ご覧になりたい方は >>「形容詞+そうです」  をご覧ください。

ではでは ニゴでした。

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